灘中学校2023年算数1日目第8問(解答・解説)


隠れた3:4:5の直角三角形に着眼してその相似を利用するなど様々な解法が考えられますが、ここでは中底辺を利用した面積公式を利用して解きます。
灘中学校2023年算数1日目第8問(解答・解説)の図

図の黄色の三角形と黄緑色の三角形に分けて求めます。 「和」で求める!(分割)
黄色の三角形の面積は、
  三角形ABHの面積×2/(1+2+2) ←「三角形の高さ一定⇒面積比=底辺の長さの比」を利用しました。
 =(2+5)/2×4×1/2×2/5 ←三角形ABHの面積は中底辺(Hを通り辺BCに平行な線IH)を利用して求めました。中底辺IHはADとBCの平均となります。2+(5−2)×2/4としてもよいでしょう。
 =14/5cm2
となります。
黄緑色の三角形の面積は
  三角形CDFの面積×1/(1+1+2) ←「三角形の高さ一定⇒面積比=底辺の長さの比」を利用しましたが、FJとCDが垂直だから、実際には、黄緑色の面積を直接求めることができます。ただ、全体の面積と長さの比だけが与えられているような問題が出された場合のことを考え、あえてこのようにしています。
 =(5×3+2×2)/5×4×1/2×1/4 ←三角形CDFの面積は中底辺(Fを通り辺BCに平行な線FJ)を利用して求めました。中底辺FJはADとBCの平均(腕の長さの比が2:(2+1)=2:3だから、5cmと2cmを逆比の3:2の割合で混ぜるという天秤算と同様の処理をします)となります。2+(5−2)×3/5としてもよいでしょう。
 =19/10cm2
となります。
したがって、求める面積は
  14/5+19/10
 =47/10cm2
となります。
なお、三角形ABHの面積と三角形CDFの面積は変化量を利用して求めることもできます。



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