灘中学校2022年算数2日目第2問(解答・解説)


(1)
下3桁が8の倍数になる条件を考えることになりますが、百の位が8だから、下2桁が8の倍数となる場合を考えればいいですね。
ア、イ、ウはそれぞれ0〜4の5通りあり、エは0か4の2通りあるから、取り出し方は全部で
  5×5×5×2
 =250通り
あります。
(2)
各位の和が3の倍数になる条件を考えることになりますが、8×5=40は3で割ると1余る数だから、ア+イ+ウ+エが3で割ると2余る数となる場合を考えればいいですね。
ア、イ、ウがそれぞれ0〜2のいずれであっても、エはただ1通りに定まります。 ←ア+イ+ウを3で割った余りは0か1か2となります、0であれば、エは0となり、1であれば、エは2となり、2であれば、エは1となりますね。
したがって、取り出し方は全部で
  3×3×3×1
 =27通り
あります。
(3)
24=8×3だから、9桁の整数が8の倍数で3の倍数ということですね。
まず、8の倍数という条件について考えます。
(1)と同様に考えると、エは0か4となります。
以下、それぞれの場合について、9桁の整数が3の倍数という条件について考えます。
(あ)エ=0のとき
各位の和が3の倍数になる条件を考えることになりますが、8×5+0=40は3で割ると1余る数だから、ア+イ+ウが3で割ると2余る数となる場合を考えればいいですね。
(い)エ=4のとき
各位の和が3の倍数になる条件を考えることになりますが、8×5+4=44は3で割ると2余る数だから、ア+イ+ウが3で割ると1余る数となる場合を考えればいいですね。
結局のところ、ア+イ+ウが3で割り切れなければ、3で割ったときの余りに応じてエがただ1通りに定まるから、ア+イ+ウが3で割り切れない場合の数を求めればいいですね。
あとは、表(のようなもの)で書き出していけば機械的に処理できます。
 余り ア  ア+イ             ア+イ+ウ
 0  2  2×2+2×1+1×2=8  8×2+9×1+8×2=41
 1  2  2×2+2×2+1×1=9  8×2+9×2+8×1=42(この計算は実際には不要)
 2  1  2×1+2×2+1×2=8  8×1+9×2+8×2=42(この計算は実際には不要)
 合計 5  5×5=25         5×5×5=125
したがって、取り出し方は全部で
  125−41 余事象を考えました(すべての場合から、条件を満たさない場合を取り除きました)。
 =84通り
あります。
(参考)
よく使う倍数判定法は次の通りです。
  2の倍数→下1桁(一の位)が2の倍数(0も含む)
  3の倍数→各位の和が3の倍数
  4の倍数→下2桁が4の倍数(00も含む)
  5の倍数→下1桁(一の位)が0か5
  8の倍数→下3桁が8の倍数(000も含む)
  9の倍数→各位の和が9の倍数
 11の倍数→各位の数から1つおきにとった数の合計の差が11の倍数(0も含む)
(2の倍数、4の倍数、8の倍数、5の倍数の判定法について)
5×2=10だから、一の位を除いた部分の数は必ず2の倍数となっています。したがって、ある数が2の倍数であるためには、一の位が2の倍数であればよいことになります。5の倍数についてもまったく同様に説明できます。
25×4=100だから、下2桁の数を除いた部分の数は必ず4の倍数となっています。したがって、ある数が4の倍数であるためには、下2桁が4の倍数であればよいことになります。あまり使いませんが、25の倍数についてもまったく同様に説明できます。
125×8=1000だから、下3桁の数を除いた部分の数は必ず8の倍数となっています。したがって、ある数が8の倍数であるためには、下3桁が8の倍数であればよいことになります。あまり使いませんが、125の倍数についてもまったく同様に説明できます。
3の倍数、9の倍数、11の倍数判定法については、洛星中学校2002年後期算数2第1問の解答・解説を参照しましょう。



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