灘中学校2021年算数2日目第4問(解答・解説)


(1)
123に(A)〜(D)の並べ替えを行うと、それぞれ231、312、213、132となり、123を逆に並べた321だけないことが分かります。
このことに着目すれば、123とつながっていないところが321となり、312とつながっていないところが213となり、231とつながっていないところが132となることがすぐにわかりますね。
したがって、答えは下の図のようになります。
灘中学校2021年算数2日目第4問(解答・解説)の図1
(2)
最短経路問題における、いわゆる「いちいち解法」を利用します。 ←この問題の条件設定を少し簡単にした問題(ラ・サール中学校1997年算数1日目第4問)もぜひ解いてみましょう。
本問の場合、同じ地点を何度も通るために数字で混乱する可能性があるので、各秒ごとに数字にしるし(1回目は△、2回目は□、3回目は〇、回目は無印)をつけておきます。
その際、各数が正八面体の頂点に配置され、123と321が最も離れた2頂点にあると考えれば、123と321以外の4数が条件的に同じであることがすぐにわかりますね。 条件の対等性を利用して作業を減らす!
灘中学校2021年算数2日目第4問(解答・解説)の図2
3回の並べ替えで初めて123の並びに戻る場合は全部で
  2×4
 =8通り
あります。
(3)
(2)と同様に考えます。
5回の並べ替えで初めて123の並びに戻る場合は全部で
  24×4
 =96通り
あります。
(4)
(A)と(B)だけでたどることができる部分を書き出すと、下の図のループPのようになります。
灘中学校2021年算数2日目第4問(解答・解説)の図3
時計回りに移動すると(A)、反時計回りに移動すると(B)となっていますね。
5回目以外123に戻れないことに注意すれば、条件を満たすのはAABAAとBBABBの2通りであることがすぐにわかりますね。 ←実際には、最初にAのものがAABAAであることがわかれば、条件の対等性により、最初にBのものがAとBを入れ替えたBBABBであることが直ちにわかりますね。〜条件の対等性を利用して作業を減らす!
(5)
(C)と(D)があると、ループPとループQが切り替わります。
最初と最後がループPの数(123)だから、(C)と(D)は合わせて偶数(0も含みます)回必要となり、(A)と(B)は合わせて奇数(1、3、5ですね)回必要となります。
したがって、条件を満たす場合は全部で
  96−2
 =94通り
あります。



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