灘中学校2019年算数2日目第4問(解答・解説)


以下、長さの単位はすべてcmとし、整長方形を単に長方形と表記します。
(1)
長方形の縦、横、BP(SD)の長さをそれぞれ、〇、△、□とします。
長方形の周の長さがaだから、〇+△=a/2となります。
長方形PBCRの面積と長方形SQCDの面積の和は
  □×△+□×〇
 =(△+〇)×□ ←分配法則の逆を利用しました。
 =a/2×□cm2・・・(☆)
となります。
これがa cm2となるから、□=2(@の答え)となります。
また、長方形ABCDの面積と、長方形ABCDから長方形APTSを取り除いて長方形TQCRを付け足したものがともに等しくなるから、長方形APTSの面積は長方形TQCRの面積(2×2=4cm2)と等しくなります。 ←問題文の図をよく見ながら考えればわかりますね。
AP<ASとしても一般性は失われないから、AP=1、AS=4(Aの答え)となります。 ←正方形が除外されていることからAPとASが等しくなることはありません。また、APとASの長さが入れ替わったところで、周の長さに影響がないから、AP<ASの場合を考えればいいですね。
したがって、aにあてはあまる整数は
  (1+2+4+2)×2
 =18
となります。
(2)
(☆)までは同じです。
a/2×□がa×2となる場合を考えると、□=4となります。 ←説明文と同様に考えます。
また、長方形ABCDの面積と、長方形ABCDから長方形APTSを取り除いて長方形TQCRを付け足したものがともに等しくなるから、長方形APTSの面積は長方形TQCRの面積(4×4=16cm2)と等しくなります。
AP<ASとしても一般性は失われないから、AP=1、AS=16またはAP=2、AS=8となります。 ←約数のペアを書き出すだけですね。
したがって、aにあてはまる整数は
  (1+4+16+4)×2
 =50
または
  (2+4+8+4)×2
 =36
となります。
(3)
(☆)までは同じです。
a/2×□がa×2+8となる場合を考えると、□が求められないので、a×2となる場合を考えます。
このとき、□=4となります。
また、長方形ABCDの面積は、長方形ABCDから長方形APTSを取り除いて長方形TQCRを付け足したものより8cm2大きくなるから、長方形APTSの面積は長方形TQCRの面積(4×4=16cm2)より8cm2大きくなり、16+8=24cm2となります。
AP<ASとしても一般性は失われないから、次のいずれかの場合になります。
 AP=1、AS=24
 AP=2、AS=12
 AP=3、AS=8
 AP=4、AS=6
したがって、aにあてはまる整数は次の4つになります。
 (1+4+24+4)×2=66
 (2+4+12+4)×2=44
 (3+4+8+4)×2=38
 (4+4+6+4)×2=36



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