灘中学校2019年算数1日目第9問(解答・解説)


円の中で直線が直角に交わっているので、過去に灘中や算数オリンピックで出された問題での解法(直角に交わる直線を円の中心の周りに180度回転移動して解く解法)を利用することもできますが、ここでは違う解法で解きます。
図のように記号をつけます。
灘中学校2019年算数1日目第8問(解説)の図1
円の上下の対称性を利用し、辺ABを辺FGに移動させます(求める面積の一部も移動させます)。
45度の角度に記号をつけていけば、三角形OCE、OCB、OBE、OBGが直角二等辺三角形であることもすぐにわかりますね。 ←イメージとしては直角二等辺三角形を折り返していく感じです。
半円の面積が
  OB×OE×3.14×1/2
 =(10×10×1/2)×3.14×1/2 ←OB×OEはBEを対角線とする正方形の面積となりますね。〜「半径×半径
 =78.5cm2
となり、三角形EFGの面積が
  三角形DEFの面積+台形BCFGの面積−直角二等辺三角形BEGの面積
 =4×12×1/2+(12+10)×6×1/2−10×10×1/2
 =40cm2
となるから、求める面積は
  78.5−40
 =38.5cm2
となります。
なお、円周角の定理を知っていれば、三角形ABDと三角形EFDが相似(相似比はBD:FD=6:12=1:2)であることがすぐにわかり、辺ADの長さが4×1/2=2cmとすぐにわかります。三角形EFGは角Fが直角三角形で、その面積はFG×FE×1/2=AB×2×AB×1/2=AB×ABとなりますが、三平方の定理を知っていれば、すぐに2×2+6×6=40cm2と求められます。
無駄に知識を使ったうえで、上の解法より楽になっているわけではありませんが・・・



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