灘中学校2013年算数2日目第4問(解答・解説)

(1)
直角三角形がたくさん登場するので角度に記号(〇、×、直角記号)をつけると、図に登場する直角三角形がすべて相似で、辺の比が大:中:小=5:4:3となることがわかります。
灘中学校2013年算数2日目第4問(解説)の図1
まず、黄色と黄緑色の直角三角形を合わせた直角三角形に着目すると、
  AI
 =4×3/5
 =12/5cm
となります。
次に、黄色の直角三角形に着目すると、
  AB
 =12/5×4/5
 =48/25cm
となり、最後に、水色の直角三角形に着目すると、
  AC
 =12/5×3/5
 =36/25cm
となります。
(2)
@
曲線がらみの問題だから、曲線上の端点と円(扇形)の中心を結びます。
さらに、二等辺三角形に着目して、線対称の軸(DJ)を引きます。
灘中学校2013年算数2日目第4問(解説)の図2
直角を挟む2辺の長さが3cmと4cmの直角三角形の斜辺(直角の向かいの辺)であるDJの長さは5cmとなります。
四角形DEJHは凧(たこ)形で、その面積が
  3×4×1/2×2
 =12cm2
で、これがDJ×EH×1/2(対角線の長さ×対角線の長さ×1/2)と等しくなるから、
  EH
 =12×2/5
 =24/5cm
となります。
A
四角形EFGHを三角形EFHと三角形FGHに分けて面積を求めます。 「和」で求める!(分割)
三角形EFHの高さと三角形FGHの高さを求めるため、図のような補助線HKを引きます。
灘中学校2013年算数2日目第4問(解説)の図3
三角形EHKと三角形DJEは相似で、辺の比が大:中:小=5:4:3だから、
  HK
 =24/5×3/5 ←なお、辺の比が3:4:5の直角三角形2個と辺の比が7:24:25の直角三角形を組み合わせると、辺の比が3:4:5の大きな直角三角形ができることは、算数オリンピック(1998年ファイナル第7問など)や灘中学校(2009年2日目第5問など)などで出されています。
 =72/25cm
となり、
  EK
 =24/5×4/5
 =96/25cm
となり、
  KF
 =6−96/25
 =54/25cm
となります。
したがって、四角形EFGHの面積は
  6×72/25×1/2+4×54/25×1/2
 =324/25cm2
となります。



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