甲陽学院中学校1996年算数2日目第5問(解答・解説)


(1)
はじめて同一辺上にくる場合の時間を求める問題と同じです。
AがBの「後方」で、AとBの距離の差が正方形の1辺の距離(120m)以下になる必要があります。〜まず大雑把(おおざっぱ)に考えて、あとで調整します。
AがBの「後方」で、AとBの距離の差が120mとなるのは、AがBを120×3m引き離すときだから
  120×3÷(8−3)
 =72秒後
ここで72秒後のAとBの位置をチェックします。
Aは出発してから
  8×72=576m
進んでいます。
  576÷120=4・・・余り96
だから、Aは出発してから正方形1周分と96m進んでいることになります。
当然Bは、Aの120m「前方」にいることになります。
この時点を図であらわしてみましょう。
甲陽学院中学校1996年算数2日目第5問の図

あとは、Aが角にくる場合をチェックするだけです。
Aの方がBより速いから、AがPに到着したとき、BはまだQに到着していません。
ということは、AがPに到着したとき、出発後はじめてAとBが同一辺上(しかもAがBの「後方」)にきます。
したがって、求める時間は
  72+(120−96)÷8
 =72+3
 =75秒後

(別解)
AがBに追いつくまでの時間(120×4÷(8−3)=96秒)の範囲で、Aが正方形の角にくる場合(120÷8=15秒毎)のAとBの位置を調べてもいいでしょう。

(2)
AがBの姿を最も長い間つづけて見る時間の長さは、理論的に
  120÷8
 =15秒間 ←Aが1辺を進むのにかかる時間
以下です。
もし、Aが正方形の頂点でBに追いつく場合があれば、その直前の15秒間が求める時間になります。 ←Aがある辺を進む間、ずっとBが「前方」(同じ地点も含めて)にいる場合ですね。
AがBに追いつくのは120×4÷(8−3)=96秒毎で、Aが正方形の頂点にくるのは120÷8=15秒毎(Bが正方形の頂点にくるのは40秒毎ですが、考える必要はありません)だから、480(96と15の最小公倍数)秒毎にAは正方形の頂点でBに追いつきます。
出発後10分の間を考えるのだから、求める時間は
  465秒後から480秒後まで ←480秒(8分)<10分<16分



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