甲陽学院中学校2001年算数1日目第4問(解答・解説)


見取り図をかかずに解きます。
(1)
回転する図形が回転軸の両側にあるので、回転軸の片方に寄せて考えます。
甲陽学院中学校2001年算数1日目第4問(解答・解説)の図1
水色の部分を回転させたときにできる図形(円柱)の体積と黄色の部分を回転させたときにできる図形(円柱−円錐)の体積の和として求めればいいですね。
底面積と高さが同じ円柱と円錐の体積の比は3:1だから、
水色の部分を回転させたときにできる図形(円柱)の体積と黄色の部分を回転させたときにできる図形(円柱−円錐)の体積の比は
  3:(3−1)
 =3:2
となります。
したがって、求める体積は  「和」+「比」で求める!
  4×4×3.14×3×(3+2)/3
  水色の部分を回転させたときにできる図形(円柱)の体積
 =80×3.14
 =251.2cm3
となります。
(2)
この問題では、1回転していないことに注意しましょう。
1回転しない場合、体積は、1回転した場合の体積に360度に対する回転比率をかけることにより求まりますが、表面積は、そう単純ではありません。
甲陽学院中学校2001年算数1日目第4問(解答・解説)の図2
立体の「つなぎ目」(「切り口」)の部分とそうでない部分に分けて考えます。
まず、立体の「つなぎ目」でない部分について考えます。
黄緑色の部分を180度回転してできる図形(円錐の半分)の表面積は
  (4×4×3.14+5×4×3.14)×1/2
 =18×3.14(cm2) ←答えではないので、あえて計算しません。
となります。
水色の部分を180度回転してできる図形(円柱の半分)の表面積は
  (4×4×3.14+8×3.14×3)×1/2
 =20×3.14(cm2) ←答えではないので、あえて計算しません。
となります。
黄色の部分を180度回転してできる図形(円柱−円錐の半分)の表面積は
  (5×4×3.14+8×3.14×3)×1/2
 =22×3.14(cm2) ←答えではないので、あえて計算しません。
となります。
甲陽学院中学校2001年算数1日目第4問(解答・解説)の図3
次に、立体の「つなぎ目」について考えます。
問題文に与えられた回転する前の図を利用するとわかりやすいでしょう。
オレンジ色の部分は重なるので、「つなぎ目」の面積は水色の部分と黄色の部分の面積の和の2倍になります。
この問題の場合、結局、三角形ABCの面積になりますね。
  8×6×1/2
 =24cm2
となります。
したがって、求める表面積は
  18×3.14+20×3.14+22×3.14+24
 =(18+20+22)×3.14+24 ←分配法則の逆を利用しました。〜3.14の計算はまとめて!
 =60×3.14+24
 =188.4
 + 24  
  212.4cm2
となります。



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