神戸大学2024年理系数学第3問(解答・解説)

(1)
1、2、3、4、5、6のいずれの目が出てもnの約数となるということだから、、nが1、2、3、4、5、6の倍数となっている、つまり、nが1、2、3、4、5、6の最小公倍数の倍数となっているということですね。
1はあらゆる整数の約数だから考慮する必要はありません。
2、3は6に含まれるので、4、5、6の最小公倍数を考えれがいいですね。
4、5、6の最小公倍数は4×5×3=60だから、求めるnは小さい順に60、120、180となります。
(2)
問題の条件は、6つの目のうち1つの目だけがnの約数となっていないということですね。
1はあらゆる整数の約数だから、1(だけ)がnの約数とならないことはありえません。
2がnの約数でなければ、6もnの約数でなくなるので、2だけがnの約数とならないことはありえません。
3がnの約数でなければ、6もnの約数でなくなるので、3だけがnの約数とならないことはありえません。
4だけがnの約数でないことはありえます。・・・(あ)
5だけがnの約数でないことはありえます。・・・(い)
6がnの約数でなければ、nは2または3の少なくとも一方を約数として持たないことになるので、6だけがnの約数とならないことはありえません。
(あ)の場合
nは1、2、3、5、6の倍数(ただし、4の倍数以外)となってます。
(1)と同様に考えると、nは30の倍数(ただし、30×奇数)となり、30、90、150が 答えの候補となります。
(い)の場合
nは1、2、3、4、6の倍数(ただし、5の倍数以外)となってます。
(1)と同様に考えると、nは12の倍数(ただし、12×5で割り切れない数)となり、12、24、36が答えの候補となります。
(あ)、(い)より、求めるnは小さい順に12、24、30となります。
(3)
すべての場合は、6×6×6(通り)ありますね。
160=4×4×10=2×2×2×2×2×5となります。
サイコロの目(1以外)を素因数分解したときに現れる素因数は2、3、5だけですね。
(ア)160は素因数3を持たないから、3と6の目が出ないことになります。
(イ)160は素因数5を1個しか持たないから、5の目は1回以下しか出ないことになります。
(ウ)160は素因数2を5個しか持たないから、4の目は2回以下しか出ないことになります。
サイコロを3回ふる問題だから、1回目(@)と2回目(A)に出た目については、6×6の表をかき、3回目(B)に出た目については、ブロックを積み上げるイメージで処理します。
神戸大学2024年理系数学第3問(解答・解説)の図

黄色の各部分は、(ア)により、0通りとなります。
黄緑色の部分は、(イ)により、0通りとなります。
水色の各部分は、(イ)、(ア)により、Bは5、3、6以外の3通りあります。
ピンク色の部分は、(ウ)、(ア)により、Bは4、3、6以外の3通りとなります。
白色の各部分は、(ア)により、Bは3、6以外の4通りあります。
結局、条件を満たす場合は全部で
  3×6+3+4×8
 =53通り
あるから、求める確率は53/216となります。



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