四天王寺中学校2010年算数第3問(解答・解説)

ニュートン算の問題ですね。
ニュートン算にはいろいろな解法がありますが、ここでは、単位時間あたりの変化量に注目して解きます。
(1)
タンクに流れ込んでいる水の量を@m3/時とし、満水時のタンクの水の量を[60] m3とします。 ←あとで30と12で割るので、無用な分数(小数)を避けるため、[60]としました。
「タンクが満水のときに、毎時5m3の割合で放水すると30時間で空にな」るから、
  5−@=[60]/30=[2]
となります。
また、「タンクが満水のときに、毎時8m3の割合で放水すると12時間で空にな」るから、
  8−@=[60]/12=[5]
となります。
差を考えると、
  3=[3]
となり、
  5−@=2
  @=3
となります。
したがって、タンクに流れ込んでいる水の量は3m3となります。
(2)
7m3/時の割合で放水すると、60m3(満水時の水の量[60])の水が
  7−3
 =4m3/時
の割合で減っていくので、
  60/4
 =15時間
で空になります。
なお、ニュートン算は、次のようにグラフを図形的に処理(相似を利用)して解くこともできます。
四天王寺中学校2010年算数第3問(解答・解説)の図

  ☆
 =(8−5)×30
 =90m3
となります。
ここで、黄色の三角形と水色の三角形のちょうちょ相似(相似比は、12:(30−12)=2:3)に注目すると、満水時の水の量は
  90×2/3
 =60m3
となります。
また、
  ★
 =(7−5)×30
 =60m3
となります。
ここで、黄緑色の三角形とオレンジ色の三角形のちょうちょ相似(相似比は、60:60=1:1(合同ですね))に注目すると、求める時間(◎)は
  30×1/(1+1)
 =15時間
となります。



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