洛南高校附属中学校2014年算数第3問(解答・解説)


具体的な長さがなく少し扱いにくいため、具体的な長さをおいて解く方法もありますが、ここでは採用しません。
(1)
  底面積の比 (あ):(い)=(1×1):(2×2)=1:4
  高さの比 (あ):(い)=2:1
だから、
  体積の比 (あ):(い)=(1×2×1/3):(4×1×1/3)=1:2 比の積・商
となります。
(2)
立体の図ではなく、真正面から見た図をかいて処理します。 平面で処理するのは立体図形の問題を解く際の基本です。
洛南高校附属中学校2014年算数第3問(解答・解説)の図
図のように平行線を引いて、ピラミッド相似とちょうちょ相似を作り出します。
線対称(左右対称)なので、右半分の図で処理します。 対称性を利用して作業範囲を減らす!
まず、三角形ABCと三角形ADEのピラミッド相似(相似比はAB:AD=1:2)に注目すると、BC:DE=1:2となることがわかります。
次に、三角形BGCと三角形FGEのちょうちょ相似(相似比はBC:FE=BC:DE=1:2)に注目すると、BG:FG=1:2となることがわかります。
さらに、三角形BHGと三角形BDFのピラミッド相似(相似比はBG:BF=1:3)に注目すると、HG:DF=1:3となり、HG:DE=1:3/2=2:3となることがわかります。
あとは、相似な立体の体積比が相似比×相似比×相似比となることを利用して体積比を求めるだけです。
(あ)と(い)の重なった部分の体積は、台形DEGHをADを軸に1回転してできる円錐台の体積と三角形BHGをADを軸に1回転してできる円錐の体積の和となります。
三角形AHGをADを軸に1回転してできる円錐の体積と三角形ADEをADを軸に1回転してできる円錐の体積((あ)の体積)の比は、2つの円錐が相似で、相似比が2:3であることから、(2×2×2):(3×3×3)=8:27となります。
また、三角形BHGをADを軸に1回転してできる円錐の体積と三角形BDFをADを軸に1回転してできる円錐の体積((い)の体積)の比は、2つの円錐が相似で、相似比が1:3であることから、(1×1×1):(3×3×3)=1:27となります。
したがって、(あ)の体積を1としたとき、(あ)と(い)の重なった部分の体積は
  1×(27−8)/27+2×1/27
 =21/27
 =7/9
となるから、
  ((あ)の体積):((あ)と(い)の重なった部分の体積)
 =9:7
となります。



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