武蔵中学校2023年第3問(解答・解説)

(1)
正方形の1辺が斜辺となっている直角三角形があるので、合同な直角三角形をつけたし、大きな正方形を作り出します。 ←同様の手法については、東海中学校2016年第8問の解答・解説や灘中学校2023年算数1日目第10問の解答・解説を参照しましょう。
武蔵中学校2023年第3問(解答・解説)の図

図の黄緑色の直角三角形と黄色と水色を合わせた直角三角形は相似(相似比は3:1.8=5:3、面積比は(5×5):(3×3))だから、BFの長さをDとすると、CGの長さはBとなり、D=B+3となります。
したがって、BFの長さは3×D/(D−B)=15/2cmとなります。
(2)
正方形EBFGの面積は15/2×15/2=225/4cm2となり、正方形ABCDの面積は(3+15/2)×(3+15/2)−15/2×3×1/2×4=441/4−180/4=261/4cm2となるから、その差は261/4−225/4=9cm2となります。
求める面積は
  三角形BFCの面積+三角形CGHの面積+9 ←共通部分の四角形BCHEをつけたして考えると、求める面積と「三角形BFCの面積+三角形CGHの面積」の差が正方形ABCDの面積と正方形EBFGの面積の差となるからです。面積の差と問われたらつけたしを考えることができても、このような問題の場合につけたしを考えられなければ意味がありません。
  45/4×(5×5+3×3)/(5×5)+9
 =9×17/10+9
 =9×27/10 ←分配法則の逆を利用しましたが、1つ前の段階で小数に直して計算しても暗算で求められるでしょう。
 =243/10cm2
となります。
なお、この問題において、三角形BFCと三角形BEAは合同だから、4点A、E、H、Gは一直線となります(30年ぐらい前の神戸女学院中学部でそのような構図の問題が出されています)。
したがって、三角形ADHの面積が三角形CGHの面積より何cm2大きいか問われたら、正方形ABCDの面積と正方形EBFGの面積の差を求めればよいことなります。



中学受験・算数の森TOPページへ