神戸女学院中学部2006年算数第6問(解答・解説)

(1)
もとの立体の表面積は
  (4×4−2×2)×2+10×(4×4) ←(い)の面を底面とする柱体の表面積として求めました。側面積は、高さ×底面の周りの長さですね。底面の周りの長さは、へこんでいる部分を押し出して考えれば、1辺4cmの正方形の周りの長さと等しくなることがわかりますね。
 =184cm2
だから、切り離された立体の表面積の和は
  184×4
 =736cm2
となります。
(2)
神戸女学院中学部2006年算数第6問(解答・解説)の図

(い)に平行な面で立体を切ったとき(図の赤色の線)、表面積は
  (4×4−2×2)×2 ←1回切るごとに「包丁の両側」に新たな面ができますね。
 =24cm2
増えます。
(あ)に平行な面で立体を切ったとき、表面積は
  2×10×2 ←CDを切った場合(図の青色の線)
 =40cm2
または
  4×10×2 ←ABを切った場合(図の赤紫色の線)
 =80cm2
増えます。
結局、24cm2、40cm2、80cm2が合計16個で、
  184×3 ←表面積の増加分ですね。
 =552cm2
となるようにすればいいですね。
24cm2、40cm2、80cm2のそれぞれの個数を○、□、△とします。
  24×○+40×□+80×△=552(○、□、△は0以上16以下の整数)
  3×○+5×□+10×△=69 ←全部1/8になったと考えました。
  ○+□+△=16
ここで整数条件をチェックします(ここでは、10で割った余り(一の位の数)について考えます)。 ←条件が不足していると感じたら、整数条件を利用します(女学院頻出です)。
10×△の一の位の数は0、5×□(5の倍数)の一の位の数は0か5、69の一の位の数は9だから、3×○の一の位の数は4か9となります。
ここで一の位チェックを利用します。
3×○の一の位の数が4か9となるのは、○の一の位の数が3か8ですね。
○は0以上16以下の整数だから、○=3か8か13となります。
(A)○=3の場合
  5×□+10×△=69−3×3=60
  1×□+2×△=12 ←全部1/5になったと考えました。
  □+△=16−3=13
□+△より1×□+2×△の方が大きいはずだから、この場合はありえないですね。
(B)○=8の場合
  5×□+10×△=69−3×8=45
  1×□+2×△=9 ←全部1/5になったと考えました(これは省略してもいいでしょう)。
  □+△=16−8=8
あとはつるかめ算を解くだけですね。
  △
 =(9−1×8)÷(2−1)
 =1(回)
となります。
(C)○=13の場合
  5×□+10×△=69−3×13=30
  1×□+2×△=6 ←全部1/5になったと考えました(これは省略してもいいでしょう)。
  □+△=16−13=3
あとはつるかめ算を解くだけですね。
  △
 =(6−1×3)÷(2−1)
 =3(回)
となります。
したがって、辺ABを切る回数は1回または3回となります。



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